横溝正史『犬神家の一族』
角川文庫


誰でもあることかもしれないが、私はわりと「自分が読んでそうなものは読んでおかなければならない」と思うことが多い。例えば私は『スタートレック』を観たことがないが、自分は『スタートレック』を好きそうな感じを人に与えているんじゃないかと思うので、早く見るべきだと思っている。
横溝正史も、読んだことがなかったのだが、読んでそうな感じがするんじゃないかと思ったので読んだ。映画化してちょっと流行ってるらしいし。読んでそうなのに読んでないと恥ずかしいから。

感想:
エンタテインメントしていていいなと思う。
クーンツの『ベストセラー小説の書き方』* によると、推理小説で大事なのは、「早く事件が起こること」らしい。はじまって早々第一の殺人が起こる『犬神家の一族』はその点ぬかりない。
田舎の名家の三兄弟を襲う殺人事件とか、不気味な仮面の男スケキヨとか、小道具もばっちりだ。

* 10 冊には入れなかったが、この『ベストセラー小説の書き方』は去年読んだ本のなかでは非常におもしろかった部類に入る。日本人の著者(例えば高橋源一郎)なら絶対書かないような極端でわかりやすいアドバイスが満載されている。

あらすじ
名探偵金田一耕助が「犬神家の相続問題が大変だ」という依頼を受け、はるばる長野(だったっけ?)まで来た。来たけど依頼人はあっさり殺される。
犬神家の相続問題はこんな感じ。
地方の名家犬神家の爺さんが死に、遺言が公開される。
遺言は居候の珠世をやたらと優遇するものだった。犬神家の三兄弟のうち、珠代と結婚したものが一番遺産をもらえる。誰も結婚しなければ、珠代だけが遺産をもらう、とか何とか。不気味なのは、三兄弟が殺された場合について、やけに詳細に書かれていること。三人全員が死んだ場合、珠代と、謎の男「青沼静馬」だけが得するようになっている。

それで案の定犬神家の三兄弟が殺されていく。三兄弟というのは、佐清(スケキヨ)、佐武(スケタケ)、佐智(スケトモ)。長男があの有名なゴムのマスクをかぶったスケキヨ。
詳しくは↓イメージ検索でもどうぞ。
http://images.google.com/images?rls=ja&q=%E4%BD%90%E6%B8%85

スケキヨはラバーフェチ、ではなく、戦争で顔を怪我したのでマスクをかぶってる。「マスク」という時点で想像がつくように、「スケキヨ偽者説」なども出て、事態は混迷をきわめる。
まああとはネタバレになるので省略。トリックがどうのというよりは、おどろおどろしい雰囲気を楽しむものだと思う。

コメント(3)

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(2008/04/ 7 1:09)
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(2008/04/ 9 18:52)
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