■ zipでくれ
今日MM氏に会ったら「論文をzipでくれ」と言われたのでそろそろ配布について考える*1。
いずれネットでも公開しようと思いますが、ちょっと公開前に直さないといけない部分があるのでまだ公開しません。
万が一一刻も早く見たいという人がいたらわたし宛てにメールをくれれば送ります。
今日知ったこと。
ゼッヒ・ジップデークレのモデルはアナトール・フランス。
_,. ----、 _,_ ,r''" ヽ / r' `゛ ― ミ.ミミ . l 彡 :. i .! r' r'" 、 l l.r-、" ,;;;::::::;;:,;,, ,,_i_ l ヽ ,r'i_lヽ "!irt、! .! 、 - 、 iT ヽ r 、 l,! ,. r ;ミヽ;:: -、,,,ノ / ヾ、 ,.r'" r ,: ': ヾ '´ ヽ、. ;' ;r' ;'" r''";"' ,;! ヾ; ; ,; ; '" ミ ヾ;i:' ミ ヾ、, ;r;, ,ミヽ "''" ヽ ゼッヒ・ジップデークレ[Sech Zipdeclair] (1938~1996 オランダ)
■ 論文を書いている途中に思ったこと。UFO
- asahi.com:「UFOの存在、確認していない」 閣議で答弁書を決定 - 政治
- 石破防衛相、6分も大マジUFO持論展開 - 社会ニュース : nikkansports.com
- asahi.com:町村長官「UFO絶対いる」 政府公式見解に「異議」 - 政治
最近政界でUFOの話が流行っているらしい。以下は論文の締め切り間際、この手のニュースのタイトルを見て考えていたこと。
ちなみに答弁書の内容は「地球外から飛来してきたと思われる未確認飛行物体(UFO)の存在を確認していない」というものだったそうなので以下は多少的外れである。
はじめにこのニュースを聞いたとき、「未確認飛行物体の存在を確認していない」はトートロジーではないかと思った。しかしよく考えるとこれは違う。
まず「UFO」とは「未確認飛行物体」のことだ。
「未確認」というのは"unidentified"の訳であることから「何であるかがわからない」の意であると受け取ってよいだろう。
一方「何であるかわからない飛行物体」であっても存在が確認できる場合は明らかにある。従ってこれはトートロジーではない*2。
たとえばヒマラヤの頂上付近では誰も見ていない時にでも岩が陥落することがあると思われるのだが、これらの岩は飛行中確認されておらず、未確認飛行物体にあたるだろう。
また「未確認飛行物体」という語はむしろこちらを指すために使われていると思うのだが、次のような場合もある。「空に何か飛んでいるのだが、飛行機なのか何なのかわからず確認する以前に消えてしまった」というケースである。たとえばわたしが学部生の頃、夜中に寮生の1人が「UFOだ!」と騒ぎだし、見に行くと確かに白いものが浮いているということがあった。これは実際には学校の建物から浮べられている気象観測用の気球であったわけだが、そのことがわかるまでは、この白い物体はまさに未確認飛行物体であった。
これらの飛行物体は確実に存在する。
わたしも町村長官同様に未確認飛行物体は確実に存在すると思うのだが、しかしなぜか政府はその存在を否定したそうだ。
イアン・ハッキングの本(出典が確認できないのだが『表現と介入』か『言語はなぜ哲学の問題になるのか』)に出てきた懐疑主義の学生の話を思い出した。
その学生は「誰にも認識されないものは存在しない」という立場を厳格に護っており、「南極には誰も見たことのない白クマ(カモシカだったかも)がたくさんいると思うが」と聞かれると、「もし確認されればそのときにはすでに確認されている。それまでは存在しているとは言えない」とか何とか答えたと言う。
ひょっとすると、政府はこの学生と似た立場を取る懐疑主義者だったのだろうか、と一瞬考えたが、次に別の可能性を思いついた。
「政府は存在を否定した」とは書いていない。「存在を確認していない」と書いてある。「未確認飛行物体は存在するが、政府は存在を確認していない」という意味かもしれない。明らかに存在するものについても、政府がわざわざ確認していない場合はおそらくたくさんあるだろうから、当の発言をこのように解釈するならばそれほどおかしくなことは言っていない。
しかし逆に考えると「存在を確認」という作業はどういう風に遂行すればよいのだろうか。政府が公文書などで「安部首相の存在を確認した」と明示的に発言すればもちろん確認したことになるだろうが、政府がそのような発言をしたという話は聞いたことがない。たとえば政府は大地の存在を確認したことはあるのだろうか。しかしおそらく政府が執行する政策はほぼすべて大地が存在することを前提につくられているだろうから、政府の発表した文書をチェックし、明らかに「大地の存在を前提としている」箇所を発見すれば、政府が大地の存在を確認していることを証明できるかもしれない......。
などということをずっと考えていた。もちろんただの現実逃避である。
■ 論文を書いていて思ったこと
三浦俊彦は怖い
『虚構世界の存在論』を読み返して思った。ほんとに怖い。
何が怖いかというと間違ったことが書いてない。いや書いてあるのかもしれないが、少なくともわたしには間違っているかどうか判断できない。
そして扱っている問題が小さい。よく読むとものすごく小さい。
その小さな問題に対してどれだけの力を結集しているかがほの見えた瞬間にうすら寒いものを感じた。
■ 提出後に気がついた誤り
さっそく気がついた。
オースティンは「約束」などの発話行為の遂行がときにある種の意図を要求することを指摘し、それらの意図の欠如によって行為が不適切なものとなることを「不誠実[insincerity]」と名付けた(\cite{Austin1962}Austin[1962=1978]第四講)。たとえば「明日8時に会うことを約束するが、明日8時に会うつもりはない」という発言は矛盾して響く。これは「約束」という行為の遂行が約束された行為を遂行する意志を含意することを意味する
\footnote{
ただしここで言う「含意imply」は真理関数的な意味での含意を意味しない。ときに
論理学で含意と呼ばれるような「AならばB」という関係をオースティンは「帰結
entail」と呼んで含意からは区別している。オースティンの言う「含意」は「発言が
暗に意味すること」というくらいの意味である。
}。
これは不正確。
「ならば」は含意でも帰結でもなく条件法だ。
- 含意
- はメタ言語上の表現。「文Pは文Qを含意する」は文に言及する。
- 条件法
- はベタなレベルで完結している。「PならばQ」は文を使用しているのであって、言及はしていない。
この2つを混同するとクワイン先生がぶち切れるそうだ。
一方オースティンの言う「含意」と「帰結」は以下のようなものだ。
- 含意[imply]
- は発言に対して使う。たとえば「マットの上に猫がいる」という発言は「話者がマットの上に猫がいると信じていること」を含意する。
- 帰結[entail]
- は命題(ないし文)に対して使う。「マットの上に猫がいる」という文は「ネコの下にマットがある」という文を帰結する。
まあふつう社会学の人はそんな細かいことは気にしないのでいいと言えばいいんだが、わたしの論文から「無駄に細かい」ことを除いたら他にどんな長所があるというのか。
あと、冷静に見ると『これは「約束」という行為の遂行が約束された行為を遂行する意志を含意することを意味する』っていう日本語も変だな...orz。
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「UFO」=「未確認飛行物体」が原義だが、
この国では上記に加えて
「UFO」=「未確認飛行物体」=「宇宙人の乗り物」
という謎の公式がまかりとっているので
(この国以外でもそうなのかもしれないが)
政府見解では
「政府的にはまだ宇宙人の乗り物は
存在を確認していないっす」というようなことを
いいたかったんではないだろうか。
もう一つ関係ないけど気になったこと。
この国(とかアメリカとか)以外には
UFOという文化はあるのだろうか。
例えばイランとかクロアチアとかトルクメニスタンでは
少年達がUFOのことを考えてどきどきするという
幸福なことがおこっているのだろうか。
謎。
』 (2007/12/23 1:54)「宇宙人の乗り物の存在は確認していない」だと宇宙人は徒歩で移動しているっていう意味みたいだな。
UFOはヨーロッパにはあるんじゃないかなー。東欧から中近東はわからんが、外国から入ってきてるかもね。あと不思議惑星キンザザがあるくらいだからきっとスラブ圏にはUFOあるよ(根拠レス)。
』 (2007/12/24 0:44)